「ハワイアンビューティのすすめ」vol.30 続・ハワイで暮らす方法

 南国の楽園・ハワイの魅力について、日本ハワイアンビューティ協会がお届けする連載コラム「ハワイアンビューティのすすめ」。30回目を迎えた今回は、前回に続き日本ハワイアンビューティ協会代表理事・しらいあきらさんによる「続・ハワイで暮らす方法」――

長期滞在できるビザ

 前回、ハワイに移住するために、アメリカの永住権(グリーンカード)を取得する方法として、結婚などの方法とDVプログラムの抽選による方法を紹介しました。
 
 永住権ではありませんが、長期間にわたってハワイに住むための非移民ビザにもいくつか種類があります。
経営レベルに係る管理職としてハワイ現地企業の雇用される人や巨額の投資をしてハワイ経済に貢献している人に発行されるEビザ(投資家・管理職ビザ)。芸術やスポーツなどの分野で卓越した技術を持っている人に発行されるPビザ(スポーツ・芸能ビザ)。寿司職人や和食シェフ、世界的な科学者などハワイヤアメリカが必要とする技術や能力を持つ人に発行されるOビザ(能力者ビザ)などです。いずれも、ハワイやアメリカという国にメリットをもたらす人材とには、長期滞在のビザが発行されるということです。

 しかし、現実的に考えると、ハワイに移住したいからスポーツや芸能で活躍するとうわけにもいきませんし、科学者になれるわけでもありません。がんばって修行すれば寿司や和食の料理人にはなれるかもしれませんが、そうする決断ができる人は数少ないでしょう。ハワイの現地企業に雇用されれば良いとはいえ、雇用する企業の方は、逆に就労可能なビザを持っていることを条件にする場合がほとんどでしょうから、よっぽどのツテがなければ、職を先に決めることもできません。
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ハワイに会社を作るだけではダメ

 投資をするにしても大金です。時々、ハワイに会社を設立すれば移住できる!と勘違いしている人がいますが、そうではありません。会社を設立すること自体は、場合によっては日本より簡単にできます。が、上記のように「ハワイ現地の人の雇用を生み出す」必要があります。これには相当規模のビジネスをしなくてはなりません。明確な金額設定がされているわけではないようですが、少なくとも最初に10万ドル以上の投資は最低限必要と言われ、継続的に経済活動をしていなければなりません。新しい事業をハワイで立ち上げるには時間もお金も必要で、その事業が失敗してしまうというリスクもあります。
 
 また、日本企業の支社をハワイに作り、その支社の役員として赴任するという手もあります。もちろん、この場合、日本との貿易などのビジネスの実績も必要となりますし、日本の会社の経営が安定していることが前提とまります。
 
 もう一つ、お金さえあれば、現地で既に活動しているお店や事業を買収し、その経営者になる、ということでも可能です。が、そうしたM&A的な情報が一般に出回ることは少ないので、現地の情報を手に入れる人脈づくりが必要になります。これも簡単な話ではありません。
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チャンスを掴む準備をしておく

 さてさて、ビザのことを考えだすといずれもハードルが高く、なんだか夢のない話になってきてしまいました。一方で、ハワイではこれまで、そして現在も多くの日本人が住み、活躍しています。古くは明治初期の移民の地代から、日本人はハワイの地に根付き、ハワイ社会の一翼を担ってきた歴史もあります。ハワイに住みたいという気持ちを常に持って、ハワイに関わる仕事や活動に積極的に携わり、友人・知人の輪を広げていることで、いずれチャンスは向こうからやってくるものだと思います。DVプログラムの抽選に当たるのが先か?現地企業に就職するのが先か?はたまたハワイ在住の彼氏・彼女が見つかるのが先か?それは神様のみが知るところではありますが、チャンスが来たらそれを必ず掴みとる、そのための準備をしていくことが、ハワイ移住の最大の一歩なのかもしれません。

しらい あきら(一般社団法人日本ハワイアンビューティ協会代表理事)
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